鳥の鳴き声に囲まれた我が家

久しぶりにブログを書きます。 いま朝6時半、雨も一休みしています。庭のベランダに出て、パソコンでブログを書いています。 我が家の前は畑、その50メートル先には入間川、その向こうに、夏の緑に変わった飯能丘陵が180度連なっています。 鳥の泣き声…

生かされて生きている

私は毎朝,ベットで目覚めてすぐに手を合わせて「今日も目覚めることができ、ありがとうございます」と感謝します。本当に無事に目覚めたことは、ありがたいことです。身体のなかの脳一つとっても、脳のなかの血管が詰まることもなく、破れることもなく、今朝…

新刊書の紹介

このたび、『唯識の思想』が講談社学術文庫として刊行されました。唯識思想の入門書としては他に『「唯識」という生き方』(大法輪閣刊)がありますが、この中にはほとんど唯識的な専門用語が使用されていません。 これに対して『唯識の思想』の中には、以前…

生きていながら死を実現する

二十数年まえに不思議なご縁で知り合った山口博永師から先日、以下のようなメールをいただきました。 臘八と涅槃接心で唯識観を工夫しましたその結果です。 今回の接心は、死を見据えた坐であった為か…、素晴らしい気付きを得ました。 生きていながら死を実…

一日のはじまり

今日も一日がはじまりました。私のまずやることは、居間の雨戸を、続いて道場の雨戸を開け、待ち構えている猫の「きじ」と「まいける」(妻がつけた名前)に、そして、スズメの餌を地面にまき、梅の木にミカンを掛けることです。 いま終わりましたが、もう、…

「いのち」溢れる庭

いま、朝の10時、庭に眼をやると、二十羽ほどのスズメと二羽のハトが地面にまいた鳥の餌をついばんでいます。庭の正面の梅の枝に掛けたリンゴをヒヨが長いくちばしでつついています。時折ムクがきますが、ムクは大食漢でリンゴやミカンの皮までも食べつく…

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猫禅をする和歌

私の家に猫の和歌が飛び込んできてから、もう10年たちます。9歳のときの和歌の写真は本ブログ、2014年7月7日に紹介しています。 最近の写真は以下の如くです。 二つを比較すると、いまの方が眼の輝きが鋭くなっていますね。それは、いつも門柱の上…

仕事とは理に則して事に仕えること

久しぶりにブログを書きます。 3月2日の「唯識に学ぶ会」の後の懇親会でお酒を飲んだので、飯能駅前の駐車場に置いたままだった自転車を3日の日に歩いてとりにいきました。 その途中で知り合いの方に、「今日は自転車ではないのですね」と言われ、事情を…

蜘蛛ちゃん、おはよう  

我が家の玄関を出て門の扉のまでの間の頭上に、強い風や雨に遭いながらも、もう2週間ばかり蜘蛛の巣が張られて、一匹の蜘蛛がそこに住みついている。自然の(否、蜘蛛の)生の営みのすごさに驚かされる。 ある日、一匹の小さな蜘蛛の子が巣の上のほうにいた…

「いのち」のために生きる

久しぶりにブログを書きます。 この歳になっても、まだ「なにのために生きているのだろうか」と考えいます。よく「人は他人のために生きるのだ」といわれます。たしかにそうです。 でも今朝、突然、「人はいのちのために生きるのだ」という声が心の深層から…

ススキは絶滅危惧種の植物になるか

さる9月27日は中秋の名月でしたが、毎年の恒例で、今年もススキを飾り、団子を作り、野菜、そしてお酒を捧げてお祝いしました。澄み切ったフルムーンが天空に美しく輝いていました。 10年前は家のすぐ近くでススキは採れたのですが、それがだんだんとな…

森政弘先生の教え

今日はロボット工学の大家、森政弘先生から学んだことを紹介してみたいと思います。 先日、先生から以下のようなメールをいただきました。 先日は、大変なご労作 "An INTELLIGENT Life"を御恵送賜り、誠に有難うございました。 英語ですのでスラスラとは読め…

『An intellegent Life』が出版されました

私の著作『「唯識」という生き方』の英訳本がこのたびアメリカのWisdom社(http://www.wisdompubs.org/book/intelligent-life)から出版されました。この英訳が出来上がるまでの過程は以下の如くです。 『An intelligent Life』の出版について 私の以前出版…

朝に思うこと

今、朝の6時、雨つづきの毎日でしたが、今朝は青空が見えています。我が家から見える丘陵に朝陽が差しています。昨晩からの鈴虫の鳴き声がまだ聞こえます。カラスがカァー、カァーと鳴き始めました。遠くからコケコッコーという鶏の声が聞こえてきます。ボ…

幼児と大人の違い

一年ぶりにブログを書きます。 先日の西武線の電車の中で、若いお母さんが幼児を抱いて座っていました。可愛い子で、横に座った人は、幼児を見てにこりと微笑みかけました。横に座った人は三人替わったのですが、いづれの人もにこやかにほほ笑みかけ、中には…

「唯識で読み解くダンマパダ」(26)〜奮起し励む〜

今回は第25詩句を読んでいきます。 まず訳を記します。 (第25詩句) 奮起と励みと自制と抑制とによって 聡敏な人は瀑流にも流されない中洲を作るべきである。 この詩句の主語である「聡敏な人」の原語は「メーダーヴィン」で「智慧(メーダー)を有した…

「唯識で読み解くダンマパダ」(25)〜心の中に満月を輝かしつづけてみよう〜

今回は第24詩句を読んでいきます。 まず訳を記します。 (第24詩句) 奮起し、勤勉で、念を具し、行いが浄らかで、慎重に行動し、 また、自からを制御し、法にしたがって生活し、勤め励む人は、称讃が高まる。まず、「念を具し」の念について。 念の原語…

「唯識で読み解くダンマパダ」(24)〜禅定を修して涅槃に触れる〜

(ブログ26) 今回は第23詩句を読んでいきます。 まず訳を記します。 (第23詩句) かれら(賢人たち)は、禅定を修する人で、忍耐つよく、つねに勇敢に修行し、 賢明な人びとであって、無上の安隱なる涅槃に触れる。 この詩句での主語は、前の詩句を…

「唯識で読み解くダンマパダ」(23)〜賢人たちの喜びと楽しみ〜

今回は第22詩句を読んでいきます。 まず訳を記します。(第22詩句) このように相違を知って、励むことを能く知る賢人たちは、 励むことを喜び、聖者たちの境界を楽しむ。この詩句の最初の「このように相違を知って」とは、前の詩句の「励みは不死の境地…

「唯識で読み解くダンマパダ」(22)〜死ぬことがないのだ〜

今回は第21詩句を読んでいきます。 まず訳を記します。(第21詩句) 励みは不死の境地であり、怠けは死の境地である。 励む人々は死ぬことがなく、怠ける人々は死者のごとくである。まず、「励み(はげみ)」と「怠け(なまけ)」について。 人間のタイ…

「唯識で読み解くダンマパダ」(21)〜理論と実践〜

前回のブログで、「理論」と「実践」の二つの関係を問題としましたが、第19詩句の「たとえ、経文を数多くそらんじても、それを実行しないならば、その人は怠けている。」という一文は、「いかに理論を学んでも実践しなければ怠けていることになる」と言い…

「唯識で読み解くダンマパダ」(20)〜実践することの大切さ〜

今回は、第19詩句、第20詩句を読んでいきます。 まず訳を記します。第19詩句 たとえ、経文を数多くそらんじても、それを実行しないならば、その人は怠けている。 それは、牛飼い人が他人の牛を数えているようなものであり、その人は修行者の部類に入ら…

「唯識で読み解くダンマパダ」(19)〜人間として生まれたことは素晴らしいことである〜

今回から第17、18詩句を読んでいきます。 まず、訳を記します。(第17詩句) 悪を行ったものは、今世で後悔し、来世で後悔し、二世において後悔する。 「私は悪を行った」と後悔し、悪趣におちいって、さらに一層後悔する。 (第18詩句) 福を為し得…

「唯識で読み解くダンマパダ」(18)〜悲嘆し苦悩する毎日から歓喜する毎日へ〜

今回から第15、16詩句を読んでいきます。 まず、訳を記します。(第15詩句) 悪を行ったものは、今世で悲嘆し、来世で悲嘆し、二世において悲嘆する。 自分の行為が汚れれているのを見て、彼は悲嘆し、彼は苦悩する。 (第16詩句) 福を為し得たもの…

「唯識で読み解くダンマパダ」(17)〜貪欲の雨が降り込まないよう心を練磨する〜

今回から第13、14詩句を読んでいきます。 まず、訳を記します。(第13詩句) あたかも、雨が、わるく葺かれた家を破り穿つように、 貪欲が、練磨されていない心を破り穿つ。 (第14詩句) あたかも、雨が、よく葺かれた家を破り穿つことがないように…

「唯識で読み解くダンマパダ」(16)〜物事を実の如くに知り、見る〜

第11詩句と第12詩句とを再び記してみます。(第11頌) 真髄でないものを真髄と考え、そして真髄を真髄でないものと見る、 そのような人は真髄に達しなく、誤った考えの境界に住する。 (第12頌) しかし、真髄を真髄として、そして真髄でないものを…

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「唯識で読み解くダンマパダ」(15)〜真髄を見る〜

今回から第11詩句と第12詩句とを読んでいきます。 まず訳を記します。 (第11頌) 真髄でないものを真髄と考え、そして真髄を真髄でないものと見る、 そのような人は真髄に達しなく、誤った考えの境界に住する。 (第12頌) しかし、真髄を真髄とし…

縁ということ(2)

(つづき) 私たちは「自分」というものを設定し、それに執着し、その結果、いろいろと悩み苦しむ日々を送っています。自分だけが苦しむのならまだしもよい。自己と自己ならざるものとを分別し、我他彼此の世界を作り出し、そのなかで他人までをも苦しめてい…