生かされて生きている

私は毎朝,ベットで目覚めてすぐに手を合わせて「今日も目覚めることができ、ありがとうございます」と感謝します。本当に無事に目覚めたことは、ありがたいことです。身体のなかの脳一つとっても、脳のなかの血管が詰まることもなく、破れることもなく、今朝も脳は正常に働いてくれているからです。
 本当に私たちは「生きている」のではなくて「生かされている」のです。この事実に気づけば気づくほど、「自分は」「私は」という思いは薄らいできます。
 もちろん「生きている」と考えることも大切です。この意識がなければ、いろいろの困難に対処できません。でも「生かされて生きている」という事実に気づくと、困難を乗り切れる勇気が出てくるのではないでしょうか。
 私たちはなかなか「事実」に気づくことがありません。いつも、よいとかわるいとかいう「価値」ばかりを考えて右往左往して生きています。価値の前に事実が何かを考えてみること、「自分はいかに生きるか」と考える前に「自分とは何か」と考えてみることが大切です。
「なに、なに、なに」と子供の心に戻って追究する毎日です。